■ 個人事業者には、合資会社がもっとも有利
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有限会社が、株式会社に比べて個人事業者にとって有利な点を、ごくおおざっぱにまとめると、以下の4点に集約できます。
1. 株式会社よりも設定手続きがカンタン
2. 株式会社よりも設立の費用が安い
3. 株式会社よりも資本金が少なくてすむ
4. 設立後の運営も、株式会社よりカンタン
有限会社とは、株式会社が持つ有限責任(詳しくは後述)というメリットを享受しながらも、小規模事業用にその組織運営を株式会社よりも簡略化した形態といえるでしょう。
意外に知られていませんが、実はこれらすべての有限会社よりも、さらに合資会社のほうがはるかに有利なのです。
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| ■ 【設定手続き】合資会社の手続きは1日で済む |
有限会社の場合、設立時に用意する書類が株式会社よりも少なく済むという程度の違いしかありませんが、合資会社では、設立手続きのうえで株式・有限と決定的に違う点がふたつあります。
具体的には以下の2点です。
・ 定款の認証を必要としない
・ 銀行の出資金保管証明書を必要としない
※事前に書類さえ作成しておけば、1日で会社設立登記ができるほどカンタンである
ただし、会社を設立するうえで唯一、合資会社(又は合名会社)が不利なのは、出資者の人数です。現在、株式会社、有限会社ともに出資者は1人でも会社をつくることができますが、合資会社では、2人以上の出資者が必要です。
とはいえ、わずかでも出資してくれるひとりの出資者が参加してくれればそれでいいわけですから、それほど大きなデメリットではありません。
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| ■ 【設立費用】自分で手続きするなら、さらに安くなる |
有限会社の場合、定款の認証に約10万円、銀行の出資保管証明書発行の手数料に約一万円以上の費用がかかります。
ということは、合資・合名会社の設立は、有限会社より少なくとも11万円以上設立にかかる費用が安いことになります。
また、会社設立の手続きを司法書士事務所に依頼するときの費用(15〜20万円)も、有限会社より手続きがカンタンで登記所に提出する資料が少ない分だけ、合資・合名会社のほうが安いのです。
もっとも、合資会社の場合、設立手続きは有限会社などよりもはるかにカンタンなので、司法書士に手続きの代行を依頼せずに自分でできますから、代行費用そのものをゼロにすることも可能です。 |
| ■ 【資本金】最低資本金の規定は一切なし |
平成3年に施行された改正商法により、有限会社と株式会社の最低資本金が引き上げられました。
具体的には、それまで最低10万円以上あればよかった有限会社が300万円以上、最低35万円以上あればよかった株式会社が1000万円以上。それぞれの 資本金としてもっていなければ、新たに会社を設立できなくなりました。
合資会社については、現在の商法では最低資本金についての規定は一切ありません。
つまり、理論的には資本金一万円でもいいのです。 |
| ■ 【会社運営面】取締役・監査役不用、書面決議不要 |
株式会社の場合、取締役を3人以上、監査役を1人置くことが求められ、たとえ役員の変更がなくても、そのことによって役員の変更登記(取締役は2年に1度、監査役は3年に一度)を行う義務が生じてきます。そのたびに登記の費用がかかります。
また、取締役会議や株主総会を開催しなければなりませんので、事前に開催の召集通知を発送するなどの会社運営において、いろいろとめんどうなことが発生します。
有限会社が株式会社よりも有利な点として、次のような点を挙げられます。
・ 取締役は1人でいい
・ 監査役は置かなくていい
・ 役員の変更登記は必要ない
・ 議決機関は株主総会ではなく社員総会であり、実際に開催しなくても書面決議が認められている
これらの点についても合資会社のほうが有限会社よりも圧倒的に有利です。
まず合資会社では、監査役はもちろん取締役すら置くことを求められていません。業務執行の権限はあくまで無限責任社員にあり、株主総会や取締役会を開催する必要がないのはもちろんのこと、決定事項は、そのつど無限責任社員の同意があればそれでよく、有限会社のように書面決議すら必要とされていないのです。(ただし、定款変更など会社の根幹にかかわる点については全社員の同意が必要)合資会社とは、どんな形態の会社なのか |
| ■無限責任社員と有限責任社員の違いを知ろう |
・ 無限責任社員とは、会社の債務に対して、直接かつ、無限に責任を負う出資者を指す。
・ 有限責任社員とは、会社の債務に対して、出資額を限度として、直接的に責任を負う出資者を指す。
つまり、会社にもしものことがあったときに、個人の財産まで投げ打って、債務者に対してとことん責任を持つのが無限責任社員。また、自分が出資した分だけ債務者に払えば、それ以上責任を負わなくていいのが有限責任社員です。
合資会社の場合は、無限責任社員と有限責任社員の2種類によって構成される、2元的組織形態をとるのが大きな特徴です。
法律の規制は合名会社とほとんど同じなのですが、合資会社が合名会社と大きく違う点は、ひとり以上の有限責任社員がいることです。 |