板橋区の会計事務所なら税理士法人大橋会計へ

税理士法人 大橋会計ブログ|大橋会計事務所

一時的空室部分に当たらない空室期間

2017/11/10

こんにちは、大橋会計の鶴田です。
賃貸アパート、賃貸マンション等の敷地のある土地や、
その建物を相続した場合には、その貸家建付地、貸家の相続税評価は、
賃貸割合に応じて減額することが可能です賃貸割合は、原則として
「課税期間において賃貸されている各独立部分の床面積の合計」に基づき算定されます。
例えば引越しシーズンなどで、賃貸アパートや賃貸マンションのうちに、
一時的に空室である部分があった場合には、財産評価基本通達26より
「課税期間において賃貸されている各独立部分の床面積の合計」
について「課税期間において、一時的に賃貸されていなかったと
認められるものを含めて差し支えない」とされています。
 
この空室が一般的な空室と認められるか否かは、以下国税庁の質疑応答事例の
5つの要件に基づき、総合的に判断します。
  • 各独立部分が課税時期前に継続的に賃貸されてきたものかどうか
  • 賃借人の退去後速やかに新たな賃借人の募集が行われたかどうか
  • 空室の期間、他の用途に供されていないかどうか
  • 空室の期間が課税時期の前後の例えば一か月前程度であるなど一時的な期間であったかどうか
  • 課税時期後の賃貸が一時的なものではないかどうか
 今回、大阪高裁平成27年5月11日判決では、一時的空室であるか否かの判断に当たっては、
空室期間の長短は重要な要素であるとして、本件における空室の最短期間である
5ヶ月は1ヶ月程度の期間にとどまらないとし、一時的なものではなく長期間であるとのことから、
一時的空室に当たらないと判断しました。本件では、空室期間の長短は重要な要素である、
との見解が示されました。一時的空室の判断に当たっては、空室期間のみで判断されるわけではなく、
質疑応答事例に基づく5つの要件に沿って、あくまでも総合的に判断されることには留意が必要です。
最後までお読みいただきありがとうございました。

タワマン節税には否認されるリスクがある

2017/10/23

こんにちは。大橋会計の鶴田です。
 
平成29年度税制改正では、タワーマンション(60m超の居住用高層建築物)の各区分所有者が
負担する固定資産税の計算方法の見直しが行われました。
今回の内容では、相続税のタワマン節税の見直しは保留になりましたが、
タワマン節税は6項における否認のリスクが存在するため注意が必要です。
今回はこのタワマン節税についてご説明したいと思います。
 
そもそもタワマン節税とは、家屋は財産評価基本通達により固定資産税評価額で評価されますが、
固定資産税評価額はマンションの方角、階数、眺望は考慮されないため、
相続税の評価額と実際の売却額が大きく異なることに着目したものです。
 
国税庁の調査によるとタワーマンションの市場価格と
評価通達に基づく相続税評価額の乖離率は平均3.04倍とされていて
市場価格との大きな乖離が見られます。そのため国税庁は、
乖離率の幅だけでなく個別的な要素も考慮し、6項の適用を検討します。
 
6. この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、
国税庁長官の指示を受けて評価する ―財産評価基本通達6項―
 
実際にタワマン節税により6項が適用された例もあるので簡単にご紹介いたします。
 
平成23年7月1日判決の事例では、相続1ヶ月前にタワーマンションを購入し
未利用のまま相続になりました。相続税評価額は約5,800万円でしたが、
相続の4か月後に約2億9,300万円で売却の契約を締結しました。
しかし、相続開始日前後の一時的な期間のみの形態に過ぎないマンションを
財産評価に基づき評価することは著しく不適用として6項の適用となりました。
 
このようなタワマン節税が6項の適用により否認されるリスクがあることは
引き続き注意しておくべきかと思われます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 

相続法の行為計算否認

2017/10/04

こんにちは、大橋会計の鶴田です。
 
法人税法だけでなく、相続法にも行為計算否認の規定は存在します。
今回はこれについてご説明いたします。
 
同族会社等の行為又は計算で、これを容認した場合においてはその株主若しくはその社員又は
その親族その他これらの者と政令で定める特別の関係がある者の相続税又は
贈与税の負担を不当に減少させる結果となると認められるものがあるときは、
税務署長は、相続税又は贈与税についての更正又は決定に際し、
その行為又は計算にかかわらず、その認めるところにより、
課税価格を計算することができる」
                                          相続税法第64条1項 同族会社等の行為又は計算の否認等 より
 
同族会社を利用した契約等により、その株主等である被相続人の相続人の相続税を
不当に減少させる結果となると認められる場合に、税務署長はその契約等を否認して
課税価格を計算することができるため、注意が必要になるのを覚えておいてください。
例えば、この規定が適用された事例として、以下の大阪地裁(平成12年5月12日判決)の判決があります。
 
【事例】
相続人が設立し、役員である同族会社と、被相続人との間で、次のような契約を締結していました。
「被相続人所有の土地につき、駐車場事業の用に供する目的で、地代を年額3,684万円、
存続期間を60年とする地上権を設定する」
 
相続人は当該土地につき、相続税法23条の地上権割合90%を控除したうえで、
相続税申告を行っていました。しかし、同族会社は、この高額な地代の支払いの結果、
大幅な営業損失を生じており、裁判所は、契約は経済的観点から不自然、不合理であり、
相続税を不当に減少させる結果となっていると認識しました。その結果、税務署長は更正に際し、
この地上権設定契約を否認し、「相当の地代を支払っている場合等の借地権等についての
相続税及び贈与税の取扱いについて」通達の6条1項に基づき、更地価額に80%を乗じて
課税価格を計算し、裁判所はこれができることを認定しました。
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

プロフィール

私たちは仕事を通じてお客様の成長・発展と安定に貢献し、世の中の発展と繁栄に貢献し、合わせて社員の成長を願う運命共同体としての経営を行うことにより広く社会に奉仕します。
<<2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
税理士法人 大橋会計 事務所サイトはこちら

このブログを購読

Copyright © 税理士法人大橋会計 All Rights Reserved.